レディー・ガガが「第67回グラミー賞」授賞式で、「ティファニー」のヴィンテージネックレスを身に着けてレッドカーペットに登場しました。
ガガが纏っていたのは、「ティファニー」の2代目ルイス・コンフォート・ティファニーの指揮で制作されたネックレスでした。
この作品は1930年代初頭に制作されて以来世に出たことはなく、今回が初めてのお披露目となりました。
米ロサンゼルスで現地時間2日、世界最高峰の音楽賞「第67回グラミー賞」授賞式が開催されました。
式典前のレッドカーペットでは、歌手レディー・ガガが、ダークなストレートのロングヘアと黒いボールガウンを纏ったゴシック風のファッションを披露しました。
ボールガウンは「Samuel Lewis」によるもので、タイトなレザージャケットと裾に向けて広がるボールスカートを合わせたヴィクトリア朝のスタイルです。
「ティファニー」の豪華なジュエリーを着用
そして全身黒の装いを華やかに引き立てたのは、「ティファニー」の素晴らしいジュエリーです。
イヤリングは「ティファニー」のハイジュエリーコレクションによる、プラチナにファンシーイエローダイヤモンドとカラーレスダイヤモンドを配したもの。
リングは18Kゴールドの「X」モチーフと、ダイヤモンドとツァボライト(グリーンガーネット)を交互にあしらったもの。
伝説のデザイナー、ジャン・シュランバーゼが1959年に考案したコレクションで、現在も「16ストーンリング」として販売されています。
ゴールドにパールとブラックオニキスが配され、センターには巨大なグリーントルマリンをセッティングしたペンダントが輝いています。
このネックレスはこれまでに公の場で披露されたことが無い、未公開の作品だったそうです。
しかもネックレスには、ある秘められた歴史があるとのこと。
そのため、ガガのレッドカーペットでの姿は、ジュエリー史に名を刻む重大な出来事になるのでは、と囁かれているようです。
ネックレスの誕生秘話とは
では、ネックレスにはどのような秘話があったのでしょうか。
それは、この作品が、1930年から1933年の間に「ティファニー」の創設者チャールズ・ルイス・ティファニーの息子ルイス・コンフォート・ティファニーの指揮により制作されたということだそうです。
ルイスは19世紀後半から素晴らしいステンドグラスやガラスランプを制作し、米国でのアールヌーヴォーの第一人者として名声を得ました。
1902年に父チャールズが他界後、ルイスは「ティファニー」のデザインディレクターに就任。
その後、昆虫や植物など自然のモチーフにカラーストーンをあしらった、革新的なデザインのジュエリーを次々と誕生させました。
ルイスは「ティファニー」の伝説のデザイナーのひとりとして、現在もブランドの作品に多大なインスピレーションを与え続けています。
中世風のドレスに映える芸術的なネックレス
ガガが装ったネックレスは「ティファニー」のニューヨークスタジオで、ルイスの指揮により、メタ・オバーベック氏が手掛けたそうです。
ルイスのデザインとして代表的なアールヌーヴォー様式を取り入れた、芸術的なネックレス。
ゴールドの絶妙な風合いが、ヴィクトリア朝を思わせるドレスと見事にマッチしていました。
過去にも「ティファニー」の豪華ジュエリーでレッドカーペットに登場
レディー・ガガがレッドカーペットで「ティファニー」のジュエリーを纏ったのは、今回が初めてではありません。
2019年の「アカデミー賞」授賞式では、128カラットのイエローダイヤモンドをドロップした豪華なネックレスを身に着けて登場。
2022年に開催した「SAGアワード」授賞式では、ジャン・シュランバーゼがデザインした、植物モチーフにダイヤモンドを配したネックレスを着用しました。
画像出展元:Tiffany & Co./Instagram、Samuel Lewis/Instagram、Christie's/Instagram