2月の誕生石はアメジストとして知られていますが、日本では2021年にクリソベリルキャッツアイが加わりました。
アメジストは古代エジプトの時代から宝飾品として用いられており、古代インドのアーユルヴェーダでは、2月の誕生石に選ばれていたそうです。
こちらでは、2月の誕生石の歴史を追うとともに、アメジストとクリソベリルキャッツアイの意味や伝説から、石言葉などについてをお伝えしていきます。
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2月の誕生石の歴史
ヒンドゥー教
インドで発生した世界最古の宗教のひとつです。
特定の宝石は特別な力があると信じられ、ダイヤモンド、ルビー、ブルーサファイア、イエローサファイア、エメラルド、キャッツアイ、ヘソナイトガーネット、パール(真珠)、コーラル(珊瑚)の9種類は、聖なる宝石「ナヴァラトナ」と呼ばれていました。
これらの宝石は太陽など宇宙の惑星を象徴するものとして、さまざまな占星術の力を反映してきたそうです。
2月の誕生石はムーンストーンですが、星座別では水瓶座がブルーサファイア、魚座にイエローサファイアが選定されていました。
インドのアーユルヴェーダ
古代インドの時代、「アーユルヴェーダ」として知られるヒンドゥー教の医学では、特定の宝石が持つエネルギーが心身を落ち着かせると信じられ、宝石を使うクリスタルセラピーが行われていました。
紀元前1500年頃に作られた誕生石のリストでは、2月にアメジストが選ばれています。
古代チベット
古代チベットでは、「神秘的な誕生石」として知られる12か月の誕生石リストが存在します。
これらを誕生石として身に着けると、幸運をもたらすと信じられていたそうです。
2月の誕生石には、ブラッドストーンが選ばれています。
アラブ諸国
アラブ諸国では古来から、宝石は身に着ける人に幸運や保護、癒しをもたらすと信じられてきました。
2月の誕生石は、アメジストが選定されています。
古代ヘブライ
ユダヤの歴史家ティトゥス・フラウィウス・ヨセフスは、旧約聖書に記述されている大司祭アーロンの胸当ての12の宝石が、1年の月と星座に特別な関係があると宣言しました。
これらは誕生石として人々が身に着けるようになり、現在の誕生石へと継承されています。
2月の誕生石はアメジストが選ばれていました。
ヨーロッパ
5世紀になると、キリスト教徒たちはアーロンの胸当てに選ばれた誕生石を身に着けるようになります。当時は誕生石ひとつだけではなく、12個の宝石をすべて配したジュエリーを着けていました。
16世紀にはドイツとポーランドで、ひとつの誕生石を身に着けるという、現代に引き継がれる伝統が始まりました。
ユダヤ人は宝石取引業やジュエリー職人が多く、同国に移住したユダヤ人が誕生石の伝統を広めたそうです。
ヨーロッパでも、アメジストが2月の誕生石とされていたそうです。
アメリカ~現代
1912年に「National Association of Jewelers in America(全米宝石商協会)」が誕生石のリストを制作し、世界中で統一されました。
2月の誕生石にはアメジストが選ばれ、現在も定着しています。
日本
日本では1958年から、アメリカで定められた誕生石を基準としてきました。
2月には従来のアメジストに加え、クリソベリルキャッツアイが新たに加わりました。
2月の誕生石に込められた意味
誕生石は古代インドの時代から定められていたという、長い歴史を持ちます。
2月の誕生石は、ヒンドゥー教ではムーンストーン、古代チベットではブラッドストーンとされていましたが、その他ではアメジストが選ばれていたようです。
現在ではアメジストが2月の誕生石として定着しましたが、日本ではクリソベリルキャッツアイも仲間入りしています。
次の項目では、2月の誕生石とされるアメジストとクリソベリルキャッツアイの特徴や意味、石言葉や宝石にまつわる伝説などをご紹介していきます。
アメジスト
アメジストの石言葉は「誠実、心の平和、調和、真実の愛」などです。
クオーツの一種であるアメジストは紫色をしていますが、その色合いは淡いライラック色から深い紫色までさまざまです。
アメジストは紀元前3000年の古代エジプトで宝飾品や護符として使用され、中世ヨーロッパでは権力の象徴とされました。長い歴史を通して、数多くの文明や社会で儀式や宗教的な場面で用いられてきました。
アメジストに込められた意味
- 「amethyst(アメジスト)」という名は、ギリシャ語で“酔いを止める”という意味を持つ言葉「amethystos(アメシストス)」に由来し、酔い止めや酔い覚ましのお守りとして重宝されてきました。
- アメジストはパートナーの心を落ち着かせたり、身につける人に強さと機知を与えるという、神秘的なパワーがあると信じられてきました。
- 古代の信仰や伝説に深く根差しており、瞑想を助けたり、人生のバランス感覚を生み出すと考えられてきました。精神的な成長を促し、直観力を高めるともいわれています。
アメジストのお手入れ方法
アメジストはモース硬度が7と、日常的な摩擦や傷には比較的強い宝石です。ただ、大きな衝撃を与えると損傷することがあるので、気を付けましょう。
汚れが目立つ場合には、中性洗剤を溶かしたぬるま湯と柔らかいブラシを使い、優しく洗ってあげましょう。残った泡をしっかり洗い流し、柔らかい布で水分をふき取ります。
保管する場合には、他の宝石と触れ合わないようにしましょう。
クリソベリルキャッツアイ
クリソベリルキャッツアイの石言葉は「慈愛、守護、希望」などです。
鉱物クリソベリルの一種で、カボションカットを施して光を当てると、表面に猫の目のようなラインを表すものです。この効果を「シャトヤンシー」と呼びます。
黄色や黄緑色、褐色などが一般的で、ハニーカラーやアップルグリーンをしたものはより高い価値が付けられます。
紀元前のアジアで珍重され、1世紀末までには古代ローマに広まりました。19世紀にはヴィクトリア女王の三男コノ―ト公爵が婚約者に贈ったことで一気に有名になりました。
クリソベリルキャッツアイは直感を刺激し、自己認識を高めると信じられています。物質的欲望から離れることや、トラウマ体験からの回復の手助けをするとも考えられているそうです。
クリソベリルキャッツアイに込められた意味
- 古来から、ネガティブなエネルギーをポジティブに変換し、身に着ける人を災いから守ると信じられてきました。
- 多くの文化では、悪霊から身を守る護符の役目があると考えられています。
- 創造性や寛大さを高めるとともに、幸福感や自信、落ち着き、楽観性を促す手助けをしてくれるといわれています。
クリソベリルキャッツアイのお手入れ方法
クリソベリルキャッツアイはモース硬度が8.5と、ダイヤモンドとコランダム(ルビー、サファイア)に次いで硬い宝石です。
日常的なお手入れは、柔らかい布で拭くだけで十分ですが、汚れが目立つ場合は中性洗剤を溶かしたぬるま湯と柔らかいブラシで洗います。泡を綺麗に洗い流した後、柔らかい布で水分をふき取ります。
保管する場合には、他の宝石と触れ合うことを避けましょう。
最後に
アメジストは、古来から2月の誕生日として伝わってきました。
日本ではクリソベリルキャッツアイが加わったことで、誕生日のプレゼントや自分へのご褒美の選択肢も広がったのではないでしょうか。
アメジストも紫色のバリエーションが幅広く、クリソベリルキャッツアイにもさまざまな色の種類があります。
毎年迎える誕生日ごとに、色合いの違う誕生石をコレクションしていくのも素敵なアイデアかもしれませんね♡
