故ダイアナ妃を描いた映画『スペンサー』がイギリスで公開されたので、さっそく観ました。
日本では2022年に公開予定とのことですので、こちらではネタバレなしの感想をお伝えしたいと思います。
写真:Instagram/Spencer
今年は、ダイアナ妃が1997年8月に36歳の若さで事故死してから、25年目を迎えました。
世界中の人々から愛されたダイアナ妃が、チャールズ皇太子と破局する前年に過ごした、クリスマスの様子を描いたのが、映画『スペンサー』です。
王室では毎年のクリスマス行事として、エリザベス女王が所有する英ノーフォーク州サンドリンガムの邸宅に集まるのが伝統です。
同作は1991年12月、チャールズ皇太子との別離を決めたダイアナ妃が、どのような心情でサンドリンガムでのクリスマスを過ごしたのかを伝えています。
妃と皇太子はこの翌年1992年に破局を発表し、1996年に正式に離婚しました。
監督は映画『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』『グロリア 永遠の青春』などで知られるチリ出身のパブロ・ララインが担当。
ダイアナ妃役は『チャーリーズ・エンジェル』『トワイライト』シリーズなどに出演したクリステン・スチュワートが演じました。
米ロサンゼルス出身のクリステンですが、見事にダイアナ妃のアクセントや話し方をマスターしていて、イギリスのメディアからも「グラミー賞もの!」と称賛されています。
ちょっとした仕草なども、本当に似ているな~と感心しました。
ストーリーは、クリスマスイブからの3日間をサンドリンガムで過ごす様子で、ダイアナ妃の心情を中心に、彼女の周囲の人々との関係を描いています。
私は最初に全く映画の情報を入れずに見たのですが、「ああ…ダイアナ妃はチャールズ皇太子への信頼感を失ったんだな」というのがひしひしと伝わってきます。
だから妃は、このクリスマスをこんな風に過ごしたのかな? 王室メンバーとはこんな関わり方をしたのかな? なんて考えてしまいました。
王室で続いている伝統やマナーと、そういった束縛から放たれたいという妃の心の葛藤も、うまく表現されていると思いました。
映画のタイトルは、ダイアナ妃の本名である『スペンサー』です。
公務を行う「ダイアナ妃」じゃなくて、「スペンサー」という真のダイアナを描いているということ。
“ダイアナ”という人物の飾らなく明るい人柄、そして傷付きやすく孤独な一面や、母親としての姿。
あくまで私個人の感想ですが、これまでの伝記本などをもとにして、忠実に表現しているのではと思います。
そしてダイアナファンにとって見逃せないのが、妃が着ていた衣装の再現です!
サンドリンガムのクリスマス礼拝で着た真っ赤なコートや有名なウエディングドレスなど、うっとりするようなドレスや衣装を着るシーンが次々と現れます。
映像もとても綺麗で、しっとりと流れるサウンドトラックも素敵です。
ストーリーが進んでいくうちに、素顔のダイアナ妃のとりこになってしまいました!
ちなみに、ダイアナ妃はサンドリンガムの敷地内にある邸宅で生まれ、幼少期の数年間を過ごしたのですよ!
