英国の人気歌手エルトン・ジョンの半生を描いた映画『ロケットマン』を観ました。

物語のキーとなったのは、エルトンとこれまで53年間一緒に音楽活動をしてきた作詞家バーニーとの友情です。

こちらでは、映画『ロケットマン』の感想を、ネタバレなしでご紹介したいと思います。

「ボヘミアン・ラプソディ」の監督が製作


映画『ロケットマン』は、英国人デクスター・フレッチャー監督による作品です。

フレッチャーは元々、子役として俳優デビューし、映画『ロック・ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』などに出演してきました。

監督としてのデビュー作は映画『ワイルド・ビル』です。

映画『ボヘミアン・ラプソディ』では、ブライアン・シンガーの後任として監督を務めました。

今作では、物語の主人公であるエルトン・ジョン本人も製作総指揮に参加しています。

50年以上にわたるエルトンとバーニーの友情

エルトンと作詞家のバーニー・トーピンと共同制作した映画の主題歌『(アイム・ゴナ)ラヴ・ミー・アゲイン』は、第92回アカデミー賞で歌曲賞(主題歌賞)を受賞しました。

授賞式では、エルトンとバーニーがステージに上がって賞を受け取りました。

エルトンは「アカデミー賞はバーニーに与えられたものです。彼なしで私がこの場にいることはなかった。バーニーがすべてを始めてくれた。彼の歌詞がなかったら、私は存在しなかったのです」とバーニーへの感謝の気持ちを伝えました。

そしてバーニーは、「2人は別々の人生を歩んでいるが、音楽のために戻ってくる。2人が出会って以来、音楽はずっと2人の中にある大切なものなんだ」とエルトンとの長年の友情を語っています。

授賞式の様子を見るだけでも、エルトンとバーニーがどれほど固い友情で結ばれているかが分かります。

映画『ロケットマン』では、そんな2人の出会いからスタートした歌手「エルトン・ジョン」のストーリーが描かれているのです。

才能にあふれた幼少時代


家にあったピアノを突然弾き、音楽の才能に目覚めた幼少時代のエルトン。

その後クラシックの道へと進みますが、ある日ロックンロールを聴いてショックを受けます。

そんな音楽背景の影響が、後のエルトン・ジョンのサウンドを作り出していくのです。

家族との葛藤や愛情も繊細に描かれており、父親や母親との関係も知ることができます。

バーニー・トーピンとの出会い


作詞家バーニーと出会ってから、エルトンの才能がぐんぐんと開花していきます。

バーニーが書く優しさとユーモアにあふれた歌詞。エルトンが作る美しいメロディーと歌声が重なり、数々の大ヒットを誕生させました。

2人はお互いのプライベートで色々なことがあっても、必ず音楽のために戻ってきます。

エルトンの心を映し出すような歌詞は、バーニーだからこそ書けるのだと思いました。

本当に素晴らしいコンビネーションです。

衣装やステージをそのまま再現


エルトン・ジョンは毎回ステージで派手な衣装を着て、大きなメガネをかけることで有名です。

映画では伝説となったコンサートやステージ衣装をそのまま再現していて、当時の雰囲気がそのまま伝わってきます。

特に有名なウエスト・ハリウッドのライブハウス「トルバドール」のシーンは必見!

有名な「空中浮遊」の写真をもとにしたシーンは圧巻です。

ヒット曲も盛りだくさん


映画では、エルトン・ジョンのヒット曲の制作秘話やレコーディング風景の再現シーンも織り込まれています。

「あの曲はこんな風にできたんだ! こんな風にレコーディングしてたんだ!」と知ることができるので、好きな曲がいっそう身近に感じることができます。

有名なミュージックビデオも正確に再現していて、本当に驚きでした。

まとめ

映画では、エルトンの初期の音楽活動や無名のオリジナル曲も紹介しているので、ファンの方は嬉しいかも。

エルトンを演じたタロン・エガートンをはじめ、バーニー役のジェイミー・ベルなど、実在する人物をそっくりに演じた俳優陣も本当に素晴らしかったです。