ドイツの東部ドレスデンにある「緑の天井博物館」で、11月25日の早朝で盗難が発生。何者かがガラスケースを叩き割り、歴史的な宝飾品を盗んで逃走しました。


盗まれた宝飾品は、ザクセン選帝侯アウグストス二世が所有したものでした。

州美術館の館長によると、「金額で表せないほどの価値がある」とのこと。メディアによると、10億ユーロ(約1200億円)相当の価値で、戦後最大の美術品盗難となる可能性があると噂が飛び交っています。

二人組の犯人がガラスケースを叩き割る姿は、防犯カメラにしっかりと収まっていました。現地警察は目撃者などの情報を募るとともに、盗難に遭った宝飾品の写真も公開しています。(上の動画にアップされています。)

防犯カメラに映った犯人の映像。

警察の調査によると、犯人グループは侵入する前に美術館近くの電気制御盤に着火し、アラームが鳴ったり電灯が付くのを止めていたそうです。



防犯カメラは停電中も作動していたため、二人組が美術館に侵入し、宝飾品を盗んで盗難するまでの姿をしっかりと捉えていました。警察の発表によると、侵入から逃走までの全ての行為はたった数分間で行われていたそうです。二人組はアウディA6で逃走しましたが、この車は市内で燃やされて放置されていたのが発見されました。

最も有名なダイヤモンド「ドレスデン・グリーン」などは無事でした。どうやら犯人たちは、叩き割った展示ケースのガラスの穴から手が届く範囲の宝飾品だけを急いで盗んで行ったようです。

ドイツでは、2017年にもベルリンのボーデ博物館で100㎏の金のコインが盗難されるという被害に遭っています。この際にはベルリンのギャングと関りがあるとされる4人組が逮捕されましたが、コインの所在は未だ不明だそうです。

今回の盗難についても、こういったグループとの関連を調査しているとの事です。