出展元:McQueen/Instagram
最近、キャサリン妃やメーガン妃にも着用され、誰もが聞いたことのあるブランド「アレキサンダーマックイーン」。
ブランドの創始者である、リー・アレキサンダー・マックイーンの短い生涯と、デザイナーとして活躍した当時の映像を振り返る、ドキュメンタリー作品です。
マックイーンの素顔に迫る映像を、家族や友人たちのインタビューを交えながら回想。当時のランウェイの様子など、貴重な映像からも目が離せません。
監督はイアン・ボノート、共同監督がピーター・エットデキー。ボノート監督はこの映画をドキュメンタリーとして製作したことについて、
「伝えるべきストーリーを支える映像があるなら、伝記ではなくドキュメンタリーがベスト。真実を伝えられるのは、本人以外にはいないはずだから」
と語っています。
マックイーンの素顔に迫る映像を、家族や友人たちのインタビューを交えながら回想。当時のランウェイの様子など、貴重な映像からも目が離せません。
真実を伝えるのは本人以外にはない
イアン・ボノート(左)とピーター・エットデキー
出展元:McQueen/Instagram
「伝えるべきストーリーを支える映像があるなら、伝記ではなくドキュメンタリーがベスト。真実を伝えられるのは、本人以外にはいないはずだから」
と語っています。
16才の時にサヴィル・ロウで修業を始める
出展元:McQueen/Instagram
1969年に誕生した、リー・アレキサンダー・マックイーン。南ロンドンのルイシャムという街にある公営住宅に住む両親のもとで、6人兄弟の末っ子として育ちました。
スコットランド人の父親はタクシーの運転手、イギリス人の母親は社会科学の教師だったそうです。
16才で学校を卒業したリー・マックイーンは、ロンドンのサヴィル・ロウにある一流仕立て屋で修業を始めます。そして、ここからファッションデザイナーとしての才能を開花していくことに。
華やかな経歴と私生活
出展元:McQueen/Instagram
ここから先は、ロンドンの「セントラル・セント・マーティン」やパリの「ジバンシィ」、そして自身のブランドで活躍する映像がたっぷりです。
当時のボーイフレンドや親友、家族、スタッフなどの証言を交えながら、キャットウォークの舞台裏や私生活の映像が映し出されます。
リー・マックイーンは、生まれながらの才能を持った人だということが、改めて分かる内容です。驚いたのは、洋服の作り方。まるで魔術師のように、パパッ!とマックイーン・スタイルの洋服が作られていく様子は圧巻でした。
コレクションでは毎回、アバンギャルドで斬新な作品を発表し、当時のメディアを賑わしていました。常にファンをワクワクさせてくれた存在でしたよね。
この頃はダミアン・ハーストなどが衝撃的な作品を発表していた、「クール・ブリタニア」と呼ばれた時代。アーティスト達が自由な作品を作り上げ、社会的議論を引き起こしていました。テートモダンがオープンするなど、イギリスの芸術が活気づいていた頃だったと思います。
素顔のマックイーン
出展元:McQueen/Instagram
映像で見る限り、素顔はすごーく繊細で真面目な人なんだな、と感じました。彼自身が持つ細やかな感性と知性が、ファッションという枠だけにとどまらない、芸術的作品を誕生させたのでしょう。
マックイーンはデザイナーとしてだけではなく、ブランドを維持するための資金繰りや交渉など、ビジネスマンとしても凄腕を発揮しています。
華やかなランウェイの舞台裏で、ジーンズやジャージ姿のまま、コツコツとドレスを作り上げていくマックイーン。私生活や彼自身の内面の変化も、コレクション作品に影響したと言われています。
ファンでなくとも観てほしい作品
出展元:McQueen/Instagram
映画はいくつかのパートに分かれていて、その時期ごとの映像と回想インタビューで構成されています。特に、当時のランウエイ映像は必見です。
サウンドトラックは、私の大好きなマイケル・ナイマンが担当。美しいメロディが、シンプルな映像をドラマティックに引き立てています。
もし今も生きていてくれたなら、どんなに素晴らしい作品を作ってくれたのだろう。終わった後に、とても胸が切なくなる、そんな映画でした。
マックイーンのファンやファッション好きの方でなくても、楽しめる作品だと思います。気になったら、ぜひ観てくださいね。
サウンドトラックは、私の大好きなマイケル・ナイマンが担当。美しいメロディが、シンプルな映像をドラマティックに引き立てています。
もし今も生きていてくれたなら、どんなに素晴らしい作品を作ってくれたのだろう。終わった後に、とても胸が切なくなる、そんな映画でした。
マックイーンのファンやファッション好きの方でなくても、楽しめる作品だと思います。気になったら、ぜひ観てくださいね。