ジュエリーは長年使用している内に黒ずんだり、汚れが目立つようになってくるのが悩みのタネですよね。ジュエリーが汚れてくると見た目の美しさや輝きに影響が出るので、着ける楽しみが減少してしまうこともありがちです。

ジュエリーは普段から少しずつお手入れをするだけで、新品同様の輝きを保つことが可能なのをご存じでしょうか。

よほどひどい汚れでない限り、家庭にある材料を使って簡単にクリーニングをすることができる、ということを知っておきましょう。


ジュエリーを汚さないための注意点



貴金属や宝石を長年使用していると、なんだか光沢が落ちたように見えてきませんか。これは着用時に付着した汗や皮脂の汚れや、空気中のホコリなどが主な原因なのです。

ジュエリーに付着した汚れを長期間溜めてしまうと、表面に黒ずみや曇りが残ってしまいます。これは表面が汚れに覆われた結果、全体の輝きが衰えて見えるというのが主な理由です。

では、汚れを溜めないようにはどうすれば良いのでしょうか?

ジュエリーの汚れを防ぐ重要なポイントは、日常のケアを怠らないことです。

まず、使用後には必ず柔らかい布でサッと汚れを拭き取ってあげるのがベストです。外すたびに簡単に拭き取るだけで、ジュエリーそのものの輝きを美しく保つことができるのです。

ジュエリーの着用は一番最後に

ジュエリーは、ヘアスプレーやメーキャップ・香水などすべてをつけ終わってから一番最後に着用するようにしましょう。宝石によっては化粧品やスプレーで変色してしまう場合があるので、必ずこの順序を守るようにしてくださいね。

指輪の立て爪やブレスレットが洋服やストッキングの着脱時に引っかかったり、ピアスやネックレスが外れて紛失してしまうという事態も起こり得ます。ジュエリーは洋服を着てから着けて、脱ぐ前に外すようにしましょう。

ジュエリーは別々に保管する

ジュエリーは汚れのほかにも傷や欠けが気になるときがあります。柔らかい宝石は硬い宝石や素材によって傷をつけられる場合があるので、必ず個別のケースで保管するのが鉄則です。

同じケースに入れる場合は、リングやネックレス同士がぶつからないように陳列できるものが理想的です。大切なジュエリーを長持ちさせるためには、保管の方法に気を配ることも大切なのです。

お掃除のときはジュエリーを外して

キッチンやバスルームの掃除は硬いシンクやタイルに直接手が触れるので、指輪をぶつけて傷つけてしまう可能性が大です。重い荷物を持つときにも指に負担がかかるので注意しましょう。

ジュエリーに衝撃を与えると傷や破損の原因となり、宝石によっては洗剤の成分で変色する場合もあります。

重い荷物を運んだり、掃除や料理などをするときには、指輪やブレスレットなどのジュエリーは必ず外すように心がけておきましょう。


自宅でできるジュエリーのお手入れ方法



自宅でジュエリーのお手入れをするのはとても簡単です。毎日使っているものや古いものを利用するだけで、今すぐササっと手軽にお手入れができてしまうのです。

お手入れ道具は素材によって異なりますが、全て新品の必要はありません。歯ブラシは使い終わったもので十分なのです。

【用意するもの】

柔らかい布
歯ブラシ
ボウル
中性洗剤
歯磨き粉
重曹
アルミホイル


ジュエリーは素材別にお手入れ方法が異なる


ジュエリーをクリーニングする際に気を付けたいのは、まず最初に素材を確認することです。貴金属の素材や宝石の種類によっては、洗浄方法を間違えると変色させる場合があるので必ず注意するようにしてくださいね。

【貴金属の素材】

プラチナ

プラチナは耐久性が高く、変色や変質する心配も不要の素材です。ジュエリーを外した後は柔らかい布で軽く汚れを拭き取っておくと、美しさを保つことができます。

汚れが目立ってきたら中性洗剤をぬるま湯で薄めた中へ入れ、歯ブラシで優しくクリーニングしてあげましょう。洗剤分を洗い流したら、柔らかい布で水分をしっかりと拭き取って乾燥させてから保管して。

さらにプラチナ専用のクリームやクリーナーなどで磨くと輝きを取り戻すことができますよ。

ゴールド

ゴールドも強い素材ですが、使用しているうちに細かい傷が付いてしまいます。温泉の成分には弱いので、温泉入浴時には必ず外すことを忘れずに。

毎日のお手入れは特に必要ありませんが、外したら必ず柔らかい布でサッと拭いて、汗や皮脂などの汚れを取り省いておきましょう。

汚れてきたらぬるま湯に薄めた中性洗剤の中に浸し、歯ブラシを使ってクリーニングを。泡をキレイに洗い流したら、柔らかい布で完璧に乾かしましょう。

シルバー

シルバーは使用しているうちに黒ずみが目立ちやすくなる素材です。専用の液体クリーナーに浸して洗浄をする方法もありますが、重曹でも簡単にクリーングをすることが可能です。

重曹クリーニングの方法

1.ボウル又はお皿いっぱいにアルミホイルを敷く
2.ティースプーン1杯分の重曹をボウルの中心に置く
3.200mlのお湯(80度位)を入れ、重曹をよく混ぜ合わせる
4.シルバージュエリーを入れて、1分から3分ほど様子を見る
5.黒ずみが取れたら水洗いして、柔らかい布で拭き取る

コスチュームジュエリー

コスチュームジュエリーはイミテーションを使用したジュエリーで、金メッキや合金、プラスチックなどの素材を使用しています。変色しやすいので、使用後には必ず柔らかい布で拭いて乾燥した状態で保管しておきましょう。

汚れが目立ってきたら、歯磨き粉を使ってクリーニングするのがおすすめです。

歯磨き粉クリーニングの方法

1.古い歯ブラシに歯磨き粉を少し付ける
2.歯ブラシでジュエリーを磨く
3.水で泡を洗い流す
4.柔らかい布で乾燥させる

【宝石の素材】

ジュエリーに宝石がセッティングされている場合には、宝石の種類によってクリーニングの方法を変える必要があります。宝石の硬度や特質によっては傷つけたり変色する場合があるので注意が必要です。

ダイヤモンド

ダイヤモンドは静電気によるホコリを付けやすいので、曇ってきたら柔らかい布で拭き取っておきましょう。汚れてきたら中性洗剤を薄めたぬるま湯の中に浸し、歯ブラシで磨くだけ。洗剤を洗い流したら、柔らかい布で水分を完璧に拭き取って乾燥させてくださいね。

半貴石

ルビー、サファイア、アレキサンドライト、エメラルド、トパーズ、ペリドット、トルマリン、ガーネット、アクアマリンなどもダイヤモンドと同じく布で拭き取ったり中性洗剤で洗い流してクリーニングができます。

アメシストとシトリンも同様にクリーニングできますが、紫外線に弱いので保管のみ注意が必要です。

有機質の宝石

生物に起因する真珠、サンゴ、琥珀や、硬度の低いオパール、ターコイズ、ムーンストーン、ラピスラズリ、マラカイトなどは割れやすく変色しやすいので注意が必要です。

これらの宝石は洗剤や超音波機でクリーニングすることができないので、使用後には必ず布で汚れを拭き取っておくようにしましょう。

特に真珠は汗や皮脂の汚れによって変色しやすいので、外したらすぐに拭いて個別のケースで保管しましょう。誤ってスプレーなどがかかってしまったら、すぐに拭き取って乾燥させてください。真珠は日常のお手入れによって、白い輝きをより長持ちさせることができますよ。

超音波洗浄機

市販の超音波洗浄機でジュエリーをクリーニングする方法があります。ただ、超音波洗浄機に入れると破損してしまう宝石もあるので、使用前には必ず確認しておきましょう。

超音波洗浄機が可能な素材

プラチナ
ゴールド
ダイヤモンド
アレキサンドライト
ルビー/サファイア
アクアマリン
アメシスト
シトリン
ペリドット
トルマリン
ガーネット
メノウ

超音波洗浄機が不可能な素材

真珠
エメラルド
ムーンストーン
ターコイズ
ラピスラズリ
オパール
サンゴ
琥珀
トパーズ
マラカイト

ジュエリーショップでクリーニングしてもらう



自分でジュエリーをお手入れしてもまだ汚れが気になる場合には、ジュエリーショップや専門店に持ち込んでクリーニングをしてもらうのがおすすめです。

衝撃を与えて欠けてしまった宝石は、リフォーム店や工房でリカットしてもらうこともできるので、使えないとあきらめる前にまず問い合わせてみましょう。