イギリスでは国内の各地域でアンティークマーケットが盛んに開催されており、アンティークジュエリーを売るストールやディーラーが数多く出店しています。

まさにアンティークの宝庫としても知られており、毎週開催される蚤の市やマーケットには、世界中からのアンティークディーラーが買い付けに訪れます。

歴史とともに受け継がれてきたイギリスのジュエリー。その種類も豊富で、時代別にアンティーク、ヴィンテージなどと細かく分類されています。

アンティークとヴィンテージの違いとは一体何なのでしょうか?

エステートやコスチュームジュエリーとは?

今回は、アンティークジュエリーやヴィンテージジュエリーを買うときにちょっぴり役立つ、時代別によるジュエリーの分類についてお伝えしていきます。


アンティークジュエリー


アンティークジュエリーとは、今から100年以上前に製作されたものを指します。

少し前まではヴィンテージにカテゴライズされていた1920年代のジュエリーも、初期に作られたものは現在ではアンティークとして扱われ始めています。

たまに「アンティーク・スタイル」といった表現のジュエリーを見かけますが、これはアンティーク風のデザインで作られたもので、「リプロダクション」と呼ばれるもの。100年以上古いものではなく、ごく最近(とは言っても何十年前など)に製作されたものなのです。

ヴィンテージジュエリー


ヴィンテージジュエリーとは、製作から少なくとも20年から30年経っているものを指します。

ヴィンテージは製作から20年~100年未満のものを指すので、アンティークと混同されることもあります。

例えば1800年代のものはアンティークと呼ばれ、1920 年代以降のものはヴィンテージと呼ばれるのが一般的です。1940年代以降はジュエリーが大量生産され、良質のものが多く製作されています。

1990年代前後の作品もヴィンテージと呼ばれています。80年代バブル期から90年代にかけては多くのジュエリーが製作されたため、現在最も多く市場に出回っているのがこの種類と言えるでしょう。

エステートジュエリー


エステートジュエリーとは、セカンドハンド(中古品)のジュエリーのことです。

新品ではないジュエリーで、年代にこだわらず、アンティーク、ヴィンテージなど全てのユーズドジュエリーを指しています。100年の歴史があろうが、先月買ったものであろうが、中古であればエステートジュエリーということなのです。

しかし実際にイギリスでは、アンティークやヴィンテージとの混合を避けるため、今から30年以内に製作されたジュエリーのみを「エステート」と呼んでいます。

例えばイギリスのアンティーク・マーケットなどで、歴史の古そうなジュエリーを見つけたとします。しかしディーラーが「エステート」と説明したときには、ジュエリーはかなり最近作られたものだと考えた方が良いでしょう。

コスチュームジュエリー


コスチュームジュエリーとは、プラチナやゴールドなどの貴金属やダイヤモンドや貴石などの宝石を使用していないジュエリーのことです。

素材はガラスやプラスチックやラインストーン、シルバーやニッケル、合金などのイミテーションを使用しています。

コスチュームジュエリーは正確にはジュエリーのスタイルのことですが、流行しだしたのは1920年代です。「高価な金属や宝石の価値よりも、ジュエリーのデザイン性にこそファッションの価値がある」と主張したフランスのデザイナー、ココ・シャネルがブームの火付け役でした。

コスチュームジュエリーとは種類のことで年代別ではありません。しかし、1920年代に人気が広まったことから、セカンドハンドの場合はヴィンテージジュエリーに分類されます。

見る目と聞く目を持って


アンティークジュエリーを買うときには、アイテムをしっかりと見極めることが大切です。分からないときはディーラーに聞いてみたり、インターネットで調べるなどして、本物かどうかを確かめてみましょう。

どんなに古く見えるデザインのジュエリーでも、「エステート」と説明されていたら要注意です。アンティークに似せて作られた「リプロダクション」であることを疑うようにした方が良いでしょう。



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