ロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)内にあるジュエリー・ギャラリーには、アンティークから現代のジュエリー史を知るために最も重要なコレクションの一部が展示されています。古代から現代までの歴史的な宝飾品が並べられ、その数はなんと3000点以上という驚きの多さ!
展示室はさほど広くはないのですが、中2階になっており、ガラス張りのショーケースには時代ごとに分けられた素晴らしいジュエリーの数々がびっしりと並んでいます。
さらに宝飾品だけではなく、ジュエリーの加工製作に使う道具なども展示されており、一度訪れたら何度でも行ってみたくなる魅力にあふれた場所なのです。
写真は1920年代~1940年代にかけてのアールデコ様式の作品です。ヴァンクリやカルティエのブローチも展示されています。
こちらは1950年代~1970年代にかけて製作されたゴールドジュエリーです。
カルティエ、ブシュロン、ショパールなどのフランス名門ジュエラーや、ティファニーによる作品もありました。
ギャラリーでの目玉は、ナポレオン皇帝の妻ジョゼフィーヌ皇女のために作られた、ゴールドとコーネリアン・インタリオの見事なロイヤル・ジュエリーです。
部屋の中央に展示されていますが、あまりの美しさにその場から離れたくなくなるほど。
ジュエリー史について学びたい人は、このギャラリーに来れば、実物を見ながらじっくりと知識を養うことができます。
ロンドンにあるジュエリー専門学校や大学、さらにGem-Aなどは、V&Aのジュエリー展示室への社会見学を行っているようです。
見学した後は、展示物についてのエッセイやレポート提出をするなど、ジュエリーを学ぶ際のカリキュラムの一部に組んでいる場合もあるそうです。
アンティーク・ジュエリーに興味がある人は、まずはV&Aで本物を見る目を養っておいてからマーケットに行くのもおすすめです。
ごく最近では、米国人歌手のビヨンセが所有していたパピヨン・リングが寄贈されたことが大きな話題になっていますよ。